司法書士法人つばさ事務所

債務整理後の返済2008/11/5 水曜日

質問
 先日、司法書士に依頼して借金の任意整理をしてもらいました。今後支払いで注意すべき点はありますか。

回答
 まず、任意整理の内容から確認しておきましょう。任意整理とは、債務者や代理人(司法書士など)が債権者(貸金業者)と交渉して借金の額や分割払いの方法などを決める手続きのことです。その際、従来の金利が高ければ、利息制限法所定の法定利息で計算し直して、借金の残金を決定します。
 質問者の場合には、おそらく分割払いによって合意したのだと思います。もちろん、今までとは違い、借り入れしなくても支払っていける範囲内で分割金を決めたことでしょう。通常、2回以上分割金の支払いを怠れば一括返済する旨の契約になっている場合が多いようです。
 ですから、何をおいても決めた分割払いは「きちんと支払い続ける」という気持ちが必要だと思います。支払いには①支払い意思と②支払い能力の2つが必要です。任意整理によって、②支払い能力の範囲内に毎月の返済は収まっているはずですので、今後は①支払い意思を強く持ってそれを持続させることが重要となります。借り入れと返済を繰り返していた頃の金銭感覚を正常な感覚に戻さなければなりません。そのためには、家計簿を付けるのが良いでしょう。レシートをためておいて1週間分まとめてつけてもかまいません。家計の支出がどれくらいあるのかを感覚的に知ることが大切なのです。それを続けていくうちに借り入れをしない生活に慣れてきて生活にリズムが生まれてくるはずです。できればギリギリの生活ではなくて、少しずつでも貯金ができる生活が望ましいです。突然の出費に耐えられるようにしなければなりません。
 考えようによっては返済は貯金と似ています。数年後に返済が完了すればそれ以降はその金額を貯金することができるのです。返済は貯金するための一定期間の練習とも言えます。お金が貯まればほしいものを買うことができるし、何よりもこころにゆとりが生まれます。ぜひ、気を引き締めて、新しい生活を楽しんでください。
                          司法書士 田中裕志
                                        会津嶺4月号


有限会社の価値

 
質問
 有限会社を経営しています。社名を株式会社に変えることができると聞きましたが、私は有限会社のままでいこうと思っています。正しい判断でしょうか?
回答
前回、有限会社が株式会社に社名(商号)を変更するメリットとデメリットの話をしました。今回は、それについて少し掘り下げて考えていきたいと思います。
株式会社になるデメリットとしては、①役員(取締役、監査役)の任期があり、最長10年に1度は役員変更の登記をしなければならない、②毎年、貸借対照表を公告しなければならない、③商号変更時に、名刺、看板、印刷物等の変更をしなければならない、等のことが挙げられました。
これらは、いずれも出費を伴うものであり検討の一項目にはしなければならないと思います。しかし、「会社は永続する存在である」ということを考えて、少し長い目(10年以上の単位)で検討することも必要だと思います。例えば、将来は経営を別な人に任せたい、資金調達のため株主を増やしたい、上場をめざしたい、などと考えているのであれば、株式会社への変更も検討すべきだと思います。確かに制約が広がり出費も増すことになりますが、より大規模な会社経営には株式会社の方が向いている面があります。反対に、自分一代の事業もしくは家業と考えている方は、会社のイメージ、信用を検討すべきでしょう。取引先、消費者だけでなく、従業員に対する信用を含めてです。株式会社に変更することにより、「攻めの経営」を印象づけることができるかもしれません。
私の取引先の有限会社社長は、「将来には有限会社は価値が上がる。なぜなら、老舗という印象を与えるからだ。」とおっしゃっていました。確かに、会社法改正以降は新たに有限会社を設立することはできませんから、そのような印象が定着する可能性もあります。
あなたの判断に、短期的視野だけでなく長期的視野が検討されているのであれば、正しい判断と言えるでしょう。
                         司法書士 田中裕志


「返せない現実」「借りれない不安」

 季節は、温かくなるのは、ゆっくりとした足取りで移り変わりますが、寒さに向かう時は、昨日半そでを着ていたかと思うと、気がつけば毛の物を羽織りたくなる日が突然やってくるように思えます。というわけで、めっきり秋らしくなった会津地方です。この時期になりますと、気の早い方は今年も終わりに近いと感じる方もいらっしゃるせいか、なんとか今年中に借金を整理したいと思われる方が増え、その方面の相談が急増してまいります。相談を受ける側の立場から、次のようなことに気がつくことがあるので、今日はそのお話をさせていただきます。
 まず、借金の整理について相談に来るということは、大多数の方が現実に支払に困っている状態、つまり「返せない現実」に直面しているわけです。当然、私としてはこの「返せない現実」をどのように解決をしていったらよいかという方向で考えていくわけですが、一方、この「返せない現実」に直面をしながらも、「借りれない不安」つまり、「もうクレジットのカードは作れないんでしょうか?」「いつまで、お金が借りれなくなりますか?」といった質問をされる方が意外と多いのです。中にはこの一社だけは借入ができるように残しておきたいといった希望をされる方もいらっしゃいます。ここで考えていただきたいのは、「借金をするという状態」が生活の一部、家計の収入の一部になってはいませんか?ということです。通常の正常な家計は、「住宅ローン」「自動車の購入ローン」その他せいぜい、「衣服などをカードで購入」する借入以外は、給料など、自分の稼いだ範囲で遣り繰りをしているはずです。しかし、多重債務に陥っている方は「借金をすることが当たり前の状態」になっていて、「返せない現実」を抱えながらも、なおかつお金を「借りれない不安」に陥っている方が多い。この「借りれない不安」から脱却し、正常な家計を作るという意識を持って借金整理には望んでいただきたいものです。

ボイス10月19日号 司法書士 伊 東 孝 一


『抵当権』とは?

『抵当権』とは、特定の債権を負担するため一般的に、不動産(土地、家など)に設定する担保権をいいます。
例えば、家を購入するとき、大抵の方は住宅ローンを組むと思います。お金を貸す側(銀行などの金融機関)としては、お金が返ってこなくなったときの保証のために、土地や家を担保にお金を貸し、契約を結んで設定されるのが『抵当権』です。
土地や家を担保にしてお金を借りるということは、もし病気、ケガまたはリストラなどで働けなくなったりして、支払いが出来なくなった時には、担保にした土地や家を支払いが出来ない代償として、お金を貸した側に売りに出されてしまいます。
抵当権の設定契約をするときなど、契約書をよく読み、理解されることをお勧めします。

10月26日サンデーあいづより 司法書士田 中 裕 志


「借金が無くなる?」

 気がつけば夏はあっという間に過ぎ去り、季節はすっかり秋に移り変わりました。さて、すこし気の早い話しですが、だんだん年末に向けて、なんとか年内中に悩みを解決したいというご相談が増えてくる時期でもあります。
 毎日、私どもの事務所には様々な相談をしにいらっしゃる方が訪れます。多いご相談は借金問題なのですが、その中でこんな質問をされた方がいらっしゃいました。
「司法書士にお金を支払えば(報酬)、借金が無くなると聞いたけど、本当か?」
答えは言うまでもなく「そんなことはありません。」ということです。今まで、高い金利を利息制限法に引きなおすことによって、現在ある借金の額が減ったり、逆に過払金というお金が戻ってくるという話をさせていただきました。しかし、それはあくまで、借金を整理し、なんとか支払える方向に解決しようとした結果です。私どもが借金整理、つまり債務整理をお引き受けする目的は、これからの生活を立て直していくお手伝いをするためです。私どもでなくとも、例えば誰かに報酬を手渡せば、今までの借金が無くなるという捉え方は大きな間違いであります。が、しかし、大勢の方に債務整理について正しく理解をしていただく努力が、まだまだ足りないと考えさせれる機会でありました。

クイック10月19日号 司法書士 伊 東 孝 一


有限会社の選択2008/10/1 水曜日

 
質問
 前回のお話で、有限会社は株式会社に社名を変更できるとうかがいました。社名を変更しようか迷っています。よいアドバイスがあれば教えてください。

回答
 前回に、現在の有限会社は法律的には株式会社となったと説明しました。そして比較的簡単な手続きで株式会社に社名(商号)を変更できるようになりました。有限会社のオーナーは、株式会社に商号変更するか今のまま有限会社の商号のままでいるか選択肢が広がりました。
 まず確認しておくことは、第一に、商号を株式会社に変更しても会社自体の法人格は同じだということです。つまり、人に例えると同じ人で名前が変わっただけです。免許や許可を持っている会社であれば、新たに免許などを取り直す必要はありません。第二に、いったん株式会社に変更するとそれ以後は有限会社に戻すことはできません。ですから、慎重に検討する必要があります。
 株式会社に変更するメリットのひとつに、会社の印象、信用が挙げられると思います。取引上、株式会社の方が信用性が高いということが業種によってはあると思います。しかし、以前は、株式会社を設立するのに資本金が1,000万円必要(有限会社は300万円)でしたが、今回の会社法改正によって資本金は1円からで良くなったので、今後は株式会社だからといって信用性が増すとは限らなくなってくるかもしれません。
 デメリットとしては、まず、変更の際の手続費用がかかります。登録免許税(印紙代)が6万円です。登記を司法書士に依頼すればさらに手数料がかかります。また、名刺や封筒、印鑑類を新しい商号のものに作り替えなければなりません。さらに、株式会社は決算時に貸借対照表の公告が義務づけられています。
 私が関与している会社で、商号変更、会社組織の変更が業績躍進のきっかけとなったところもあります。上記のメリット、デメリットを参考にしてください。
                会津嶺9月号           司法書士 田中裕志


「任意整理」と「特定調停」

 朝夕、ぐっと涼しくなり、秋の訪れを肌で感じるこの頃です。
さて、今日の話題は「任意整理」と「特定調停」についてです。何度もこの紙面をお借りして、多重債務の解決方法として、消費者金融のような高い金利をとっているところから借入をしている場合には、利息制限法により金利の引きなおしを行うことにより、今ある元本がぐっと減額になる、または逆に過払いといってお金が戻ってくるというお話をさせていただきました。では、どうやったら利息制限法により金利を引き直しをすることができるのでしょうか?それにはまず、私どものような司法書士に債務整理を依頼することにより、債権者からどのようにお金を借りて、返しているのかという履歴を取り寄せることから始まります。もちろん、個人的に自分の履歴を開示して欲しいと請求をすれば、その請求に応じてくれる債権者もおります。ただその履歴を開示してもらった後、どうするのか、そこが問題になってきます。個人でも利息制限法による引き直しの計算まではなんとかでき、現在残っている借金よりかなり減額になることがわかりました。しかし、そこからの交渉となると、なかなか個人の方が一人で債権者と交渉をするのは戸惑うことが多いでしょう。そこで、弁護士または司法書士にその交渉を依頼をするのが、「任意整理」です。一方、専門家に依頼をせず、裁判所に申立をすることにより債権者と交渉をすることが「特定調停」です。「任意整理」は専門家と契約を交わすことにより、履歴の取り寄せから計算、交渉まで、代わりに専門家にまかせるやり方です。「特定調停」は裁判所に申立をすることにより、裁判所が間に入って債権者と交渉をするやり方です。実際には調停委員が二人、申立人と債権者との間に入って交渉を進めてくれます。自分では、裁判所に数回足を運ぶことは困難だという方は専門家に依頼をする「任意整理」が適しているといえますし、時間があり、費用もかけたくない、自分で裁判所に足を運べるという方は「特定調停」を利用してもいいかと思われます。

クイック9月19日 司法書士 伊 東 孝 一


「お墓の面倒をみる」

 帰省シーズンも終わり、日中は暑さが続いておりますが、朝夕は秋風が吹き、なにやら寂しさを感じる季節であります。都会に出て行った息子さんや娘さんが家族を連れて帰ってきた賑やかな時を過ごした方は、特に寂しさを強く感じているかもしれません。
 現代社会では、核家族化が進み、この会津のような地方でさえ、昔のように長男が必ず跡を取るとは限らないようになりました。特に、大学などの進学で都会に出てしまい、そのまま都会で就職をしてしまった場合など、そちらに永住してしまうケースは多々見られます。そうなると、地元に残るのは、年老いた両親、または父、母どちらか一方という家庭もこれからの社会は益々増加する傾向なのは間違いありません。親が生きている間の面倒は誰がみるのかという問題が大きなことはもちろんですが、案外、年老いた方が心配をするのは「お墓」のことです。多分、今までは自分が守ってきた先祖代々のお墓を自分の代で守る人を絶やしてしまうのは、ご先祖様に顔向けができないという意識が強いのではないのでしょうか?都会に出てしまった子供たちには、親が亡くなれば、親の残した財産に対して相続権というものが発生しますが、ここで、案外、取り残される問題がお墓の問題です。財産だけ相続して、お墓の面倒は見ない、これでは、お亡くなりになった方は安らかではないでしょう。元気なうちにお墓の話しをするなんて、縁起でもないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、何かあってからでは、自分の意思は遺された者に伝わりません。子供さんたちと、「お墓」について話しをしてみるのも、大切なことではないでしょうか。

ボイス9月19日号 司法書士 伊 東 孝 一


過払金とは?

よくお客様から頂くお電話に、「過払金を取り戻したい。」とかかってくることがあります。くわしくお話を聴くと、借り始めは2年前で、残債務はまだあるとのこと。そもそも過払金がなぜ発生するかといいますと、貸金業者がかけてくる利息と、利息制限法で定められている利率に差があるからです。法定利息に則って計算しなおすことにより、本来払わなくてよい高い利息分を取り戻す、すなわち払いすぎたお金=過払金なわけです。したがってたくさんお金を借り、少しずつ返済し、まだ借りたお金の元本分も返していない場合などは、過払金が発生しないことはお分かりいただけたと思います。一概に何年返済しているからかならず過払金がでるとはかぎらないというのもそういうことです。まずは取引履歴を取り寄せて引きなおし計算してみることが先決です。債務が残ったとしても、引きなおし前よりグッと減っている場合もあります。過払金を当てにするというのではなく、債務の整理をしよう。という気持ちで向き合ってみるとよいと思います。

                            サンデー会津9月28日号
                                  司法書士 田 中 裕 志


事業の引渡し2008/9/1 月曜日

 
質問
 私は小売業を営んでおりますが、3年後に70歳になったら事業を引退したいと考えています。後継者を決める以外の方法はありますでしょうか。 

回答
 ご質問のように、後継者を決めて会社を引き継がせる方法の他に、会社の事業を継続させていくにはどのような方法があるでしょうか。
 まず検討すべきは、あなたの事業(小売業)がどの程度の価値があるかということです。特に、今後継続して利益を出せる可能性があるのかどうかがポイントです。今までは何とかやってこられたが、時代の流れから取り残されて今後の見通しは暗いというのであれば、事業を引き継がせるのは困難でしょう。逆に、固定客がついていて、他人に任せても事業として今後やっていけるのであれば、引きつげる可能性は十分あるでしょう。
 その方法としては、第一に株式の譲渡があります。つまり、会社を残したままで、会社ごと他の誰か(会社)に買ってもらうのです。例えば、同業者や取引業者、関連業者がその相手として考えられるでしょう。相手に高く買ってもらうためには、人員の適正化や売掛金、未収金の回収など会社の質の向上も重要となるでしょう。第二の方法として合併があります。これは、あなたの会社と相手の会社がひとつの会社になることです。当然会社の名前もひとつです。この場合、あなたは新しい会社の株主になります。株主のままでいるか株式を売却するかは考慮すべき問題です。第三の方法は、事業譲渡(営業譲渡)です。小売業の事業そのものをあなたの会社と切り離して売却します。当然、あなたの会社は、以後同じ名前で同種の小売業はできなくなります。あなたの会社自体は残りますので、そのまま残すか解散するかの選択があります。
 以上のように、いくつかの方法があります。いずれの方法を選択し、どのように進めていくのかは、複数の専門家が関わり複雑な要素を判断しなければならない場合もあります。

 会津嶺8月号より                       司法書士 田中裕志


「帰省シーズン」

 夏のお盆ともなると日本列島は民族大移動が起こるといわれる程、自分のふるさとへ向かう人々で溢れかえります。この会津でもこの時期は他府県ナンバーが多く見られ、昔の名残りで一方通行の多い市内をさまよっている車もちらほら見受けられます。帰省ではなく観光として訪れる方も多いでしょうし、また自分の故郷に帰ってご先祖様に墓参りをされる方も多いことでしょう。普段は夫婦二人暮らしの方、または一人暮らし方も離れて都会に住んでいる子供さんや孫さんに囲まれて賑やかな盆休みを過ごす方も多いと思います。
久しぶりに顔を合わせる親子が、親は都会で暮らしている子の生活を心配し、子は故郷に残している親の生活を心配しあう。そんな光景が会津盆地のあちこちで繰り広げられているのではないでしょうか。殺伐とした通り魔事件がやたら目立つこの社会ですが、そんなストレスから解放されてのんびりと故郷で骨休みをし、明日からの生活に立ち向かう充電をするいいシーズンなのかもしれません。この時期が少しでもあらゆる社会のトラブルを軽減する作用があることを望んでおります。

ボイス8月号より 司法書士伊 東 孝 一


健康診断の季節です

 まだ梅雨明けもしていないにもかかわらず、夏のような暑さで、体調など崩していませんか。健康には気をつけてください。健康といえば、健康診断の季節ですね。異常が見つかった方は早めに病院に相談してください。そもそも健康診断を受ける理由は、身体のトラブルを早めに発見し、健康を維持するためです。では、ここで身体のトラブルを身近なトラブルに置き換えてみましょう。トラブルが起こるかどうかの検査というのはありませんので、トラブルが起きにくい状態にしておくということが、この場合の健康診断といえるでしょう。身近なトラブルは巻き込まれてしまう可能性もあるため、健康診断で完全に防ぐことはできません。しかし、不動産に関しては、登記という制度があるため、トラブルが起きにくく、巻き込まれにくい状態にしておくことはできます。登記の名義が亡くなられた方のままでしたら、相続登記をするといった具合に、司法書士が適切に処置いたします。身体の健康診断の季節、この機会に、身近なトラブルの健康診断を受けてみはどうでしょう。

                 サンデー会津7月号より 司法書士 田 中 裕 志


「インターネット」

 激しい夏の日差しが照りつけ、猛暑と呼ばれる日の多い日本列島ですが、夏バテなどしてはいませんか?こんな時は仕事から解放され、のんびりと涼を取りたいものです。さて、夏休みが始まりいざどこかへ行こうと考えても、どこへ行っても混雑しており、また昨今ガソリン代の値上がりにより交通費もバカになりませんよね。そんな時、暇だからインターネットで何かを検索しそれで暇つぶしをしようと思う方もいるかもしれません。
 今回はこの「インターネット」について関わる事をお話します。一昔前までは、こんなにパソコンが普及するということは、ちょっと想像がつきませんでした。家にいながら、銀行の振込が出来たり、買い物が出来る。インターネットを自由自在に使うことで世の中は格段に便利になりました。しかし、この使い方を間違えると、とんでもない事件に巻き込まれることも。身近なところで、よく振り込めサギという話しを聞きますが、以前、私どもの事務所に相談があるケースでは、雑誌で借入を一本化しませんかという広告を見て連絡をしたら、信用度を確認するため他社から借入ができる実績を作り、その上でその借りたお金を振り込んで欲しいとのこと。約束どおり振り込んでも、全然融資がされない。そして、振り込んだお金も返ってこない。そういう相談です。同じような相談で最近、追加されたのが、インターネットで検索した業者で借入をしたところ同じような被害にあったという話しです。インターネット上にホームページがあり、しかも聞いたことのある会社の名前に貸金業者の名前が似ているとつい信用してしまうのかもしれません。そして被害にあう。便利に活用するインターネットは歓迎ですが、詐欺にあうことだけは避けたいものです。

クイック8月15日号 司法書士伊 東 孝 一


『悩みごとの相談は・・・』2008/8/4 月曜日

あなたは司法書士に対して、どんなイメージを持っていますか?堅い。とっつきにくい。敷居が高すぎて近寄れない。そもそもどんな仕事をしているかよく分からない。そんな方もいらっしゃると思います。
普段の生活において、あまり馴染みのない私たちに対しては、そういったマイナスなイメージが先行してしまいがちなのでしょう。『法律』を扱う仕事柄、仕方のないことなのかもしれません。そのようなイメージを払拭すべく、私どもはお客様の側に立ち、同じ目線で、悩みを解決できるよう日々心がけています。
では、どのような仕事をしているのか。私どもの事務所には、あらゆる悩みを抱えた方がご相談にいらっしゃいます。債務整理、登記、賃貸トラブル、離婚の相談、遺言作成、成年後見などなど。そのような多岐に渡る悩み解決のお手伝いをすることが、私たちの仕事です。
問題解決の近道は、少しの勇気を出して悩みを打ち明けることかもしれません。まずは気軽にご相談ください。

               サンデー会津6月22日号  司法書士田 中 裕 志


「養育費の支払がない!」

 誰もが一緒になる時は一生添い遂げるつもりで結婚をするのだと思いますが、残念ながらその結婚生活が破綻をした場合。二人の間に子供がいなければ、金銭に関わる問題はそう大きくはないかと思われますが、子供がいたとなると話は大きく変わります。子供は親を選んで生まれてはこれません。親の方は理由はどうであれ、自分たちの意思の元別れるわけですが、子供にとっては、精神的にも、また両親の離婚により生活環境の変化が伴うわけで、想像以上の負担がかかることが明らかであります。子供が未成年の場合には離婚の際、親権を定めなければなりませんが、親権はよっぽどの事情がなければ母親が取る場合が多いようです。となると、これからの生活のためには経済的な支えが必要になるわけです。そこで、離婚の際に子供を育てていく上で養育費を取り決めることは最重要問題です。まず、離婚の際、調停で離婚が決まった場合は調停調書に養育費の金額や支払の期日など明記されます。協議離婚の場合は公証役場に赴いて、上記のような養育費の条件について必ず公正証書を作成しておきます。昨今、相談が増えているケースは父親が一方的に養育費の支払をストップして困っているということが増えてきました。世の中が不況で収入の減少が原因の一つとも考えられますが、中には、単なる無責任により養育費の支払を放棄しているというケースも多々みられます。その際に、武器になるのが上記の調停調書及び公正証書です。離婚の際は口約束ではなく、必ず、上記の文書を作成しておくこと。それも子供を育てる親の責任だと私は考えます。

ボイス7月19日号  司法書士 伊 東 孝 一


会社の世代交代

質問
 私は、自分が会社を興して25年になりますが、息子に引き継がせようと考えています。注意すべきポイントを教えてください。
回答
 事業をしている方であれば、どなたも会社の世代交代(事業承継)については考えていらっしゃることだと思います。これは事業者によって避けて通れない問題です。なぜならば、事業(会社)は半永久的に続く存在であるのに、それを運営する生身の人間は有限の存在であるからです。そこでいかに次の世代にスムーズに事業を引き継がせるかが事業の継続にとって重要なポイントとなります。特に中小企業の場合には、大企業と比べると必ずしも人材が豊富ではないことが多いでしょうから、なおさらその重要性は高くなるでしょう。
 事業承継にとって重要なことは、長期の計画を立てることだと思います。息子さんに会社の経営を任せたいと思っても、何の準備もせずに明日から交代するわけにはいかないでしょう。各方面の準備をしてスムーズに世代交代を行うのが良いと思います。10年ぐらいの時間がとれれば理想的でしょう。
 事業承継の計画の内容としてどのような項目があるでしょうか。息子さんを後継者にする場合のような親族間の事業承継の場合には大きく分けて次の3つの項目について計画を立てると良いでしょう。①まずは、関係者の理解を得ることです。事業は、経営者を中心に協力して行わなければ長期的な継続は困難となります。親族、従業員、取引会社、取引銀行など関係者の理解が重要となります。②次に、後継者である息子さんの資質向上のための教育が必要になるでしょう。経営者として会社を引っ張っていくために、知識や経験を積まなければなりません。会社が小さいほどトップの資質は重要となります。③最後に、事業用財産(株式や不動産など)の分配です。会社の株式はできるだけ後継者に集中させた方が経営はしやすくなります。会社で利用する土地建物についても同様でしょう。ただし、後継者でない子供さんたちへの配慮も考えなければなりません。生前贈与や遺言、種類株式の制度などを利用して、長期的に準備したほうが良いでしょう。
                         会津嶺七月号 司法書士 田中裕志


「最近の過払返還事情」

 この紙面をおかりして、何度か消費者金融からの借入で高い利息を払い続けてきた場合、利息制限法に定められた金利に引き直しをすることにより、逆に消費者金融からお金が戻ってくるケースがあることはお話させていただきました。ここ数年、新聞などマスコミでも多重債務で苦しむ方のことが多く取り上げられるなど、この多重債務の問題にスポットが当たっているため、一人で悩まずに私共に相談にいらっしゃる方が増加してまいりました。その結果、長年高い利息を払い続けてきた方が、実際にお金を取り戻すケースが多々見られるようになりました。さあ、そうなると債権者であった消費者金融は返還する金額が多額になり、返還金が会社の経営を圧迫するようになりました。そのため、体力のある一部上場企業の消費者金融は返還にも応じることができ会社の経営も持ちこたえることは可能なようですが、それ以外の体力のない消費者金融の中には経営自体が破綻をしてしまうという事態に追い込まれているようです。過払金を返還する側の経営が破綻をしてしまうということは、つまりお金は戻ってこないということです。実際にこの過払返還の依頼をお引き受けし交渉はしておりますが、ここ一年返還する側の消費者金融の体力が落ち込んでいるのを肌で感じております。そのため、長い期間消費者金融とのお付き合いのある方は、特に早めに専門家に相談に行くことをお勧めいたします。

クイック7月18日号 司法書士 伊 東 孝 一


会社の世代交代(財産の承継)2008/7/3 木曜日

会社の世代交代(財産の承継)

質問
 前回に会社の世代交代のポイントを拝見しました。その中で、財産の引き継ぎについてその方法、ポイントを具体的に教えてください。

回答
まず、会社の財産にはどのようなものがあるかを考えてみましょう。よく会社の財産としては「ヒト、モノ、カネ、情報」といわれますが、この中でモノを中心に検討しましょう。まずは、土地建物(不動産)です。会社で利用している不動産は誰の名義か。法務局で登記簿謄本をとれば確認できます。銀行などの担保に入っているかどうかも併せて確認します。次に、自動車、機械などの動産です。これも名義を確認します。その他、会社に対して社長の貸付金があるか。また、マイナスの財産として借金や保証があるか。そして最後に最も重要なのが会社の株式の所有割合です。株主は会社の実質的オーナーであり、原則的には株式をたくさん持っている株主ほど発言権、決定権が強いのです。
このような事業用財産や会社の株式の名義の確認をして、一覧表にしておくことをお勧めします。そして、その中で社長の名義のものを後継者に引き継がせる計画を立てます。その際には、後継者でない子供の利益も考慮しなければなりません。また、税金(相続税や贈与税)のことも考えなければなりません。徐々に財産を後継者に引き継がせる計画もあると思いますので、ある程度の時間的余裕が必要となります。通常、10年程度で計画を立てたらよいとされているようです。
会社は営業活動を継続し続ける存在です。世代交代のためにいったん営業を中断してしかるべき体制が整ったら再開するということができません。また、世代交代は財産の承継だけではなく、対外対内的な人との関係、社長等の役職の交代といった要素が複雑に絡み合って進んでいきます。  
すべて計画通りにはいかないのが通常かと思いますが、その場合には計画を変更してまた遂行すべきです。また、複数の専門家に関わってもらう必要性が高いのも会社の世代交代の特徴です。
                          司法書士 田中裕志


「相続放棄は三ヶ月以内」

 いきなりの題名で何のことを言っているのかさっぱりわからないという方も多いかと思われます。なぜ、急にこの題名になったかといいますと、ご相談にいらっしゃる方からの声がきっかけです。家族が亡くなり相続が発生する(相続が発生するということは、簡単に言えばお亡くなりになった方の財産を引き継ぐ権利を法律に則った相続人が得ることです)、しかしそのお亡くなりになった方に不動産や預貯金などプラスの財産がなく、マイナスの財産つまり借金だけを残していた状態の場合どうするか?答えは相続放棄をすればよいなのですが、この相続放棄ができる期間というのが、法律ではお亡くなりになったのを知った時から3ヶ月以内ということが決まっているのです。私たち、法律に携わっている者は常識的に知っていることではありますが、「そんな相続放棄は3ヶ月以内だなんてこと聞いたこともありません」という声をお客様から聞きました。そのために、今回の題名「相続放棄は3ヶ月以内」という題名になった訳です。しかし、家族がお亡くなりになり、即座にその方の財産や借金が分かるのが、全ての方に当てはまるとは言い切れません。例えば、幼い頃に両親の離婚によって交流のなかった父や母が亡くなった場合など、全くどういう状況か把握できないまま子供なので法定相続人であるというケースも考えられます。後から父や母にマイナスの財産だけ(借金)があったということが発覚することも多いにありえます。ご自分を守る知識として「相続放棄はお亡くなりになったことを知った時から原則3ヶ月以内」と覚えておいてもいいのではないでしょうか。

ボイス6月15日号 司法書士 伊 東 孝 一


「トラブルの対処法」

 人間、事の大小はあっても「トラブル」が何も無い人生は考えられません。ただその「トラブル」が自分の心構え一つによって、解決する可能性が違ってくる場合、「転ばぬ先の杖」を用意しておいたほうがいいことは明らかなことです。
 では、具体的に「トラブル」とはどんなことか?ここでいうトラブルとは感情の行き違いなどによって発生するトラブルではなく、人間同士の利害関係、例えば「お金の貸し借り」によって生じる「トラブル」、または「離婚」によって生じる「トラブル」のことです。
例えば、友人にお金を必ず返すから貸してくれという依頼をされ、友人だからと信用し何の書類も交わさずにお金を貸してしまう。その後、約束は守られず、お金が戻ってこない。また、「離婚」をした場合、子供がいて成人するまで養育費はいくら払うという約束をやはり口約束でしたが、実際、数回支払われただけで、養育費の支払が止まってしまった場合など。このようなケースは多々見られます。まず、お金の貸し借りについてですが、必ず、貸した日付、返済の条件(毎月何日払い、何回の分割でなど)等を明記した借用書をもらっておくこと。「離婚」による「養育費」の未払いの場合、これは「公正証書」と呼ばれる書面を公証人役場で作成しておくこと。以上のことを心がけておけば、いざという時、例えば前者は裁判に訴える場合の証拠となりますし、後者は給料差押など強制執行力をする武器となります。口約束だけではいざという時、「トラブル」を解決できる糸口が何もなくなるので避けたほうが賢明です。

クイック6月15日号 司法書士 伊 東 孝 一


遺言について(2)2008/6/5 木曜日

 私は仕事柄遺言について相談を受けたり、遺言について話をしたりする機会が時々あります。そこで思うのは、私が感じる遺言のイメージと相手の方の遺言のイメージがずいぶん違うということです。話をしていると「遺言書などはできたら書きたくない」という姿勢が見受けられます。「でもうちには問題があるから書いておかなければならないのではないか」そう思って相談に来られます。
 やはり、遺言というと「死」をイメージしますから(それも自分自身の死)、できたらあまり考えたくはないのかもしれません。しかし、生きている以上死は避けられず自分とて例外ではありません。そこで、どうしても死について考えざるを得ないのだと思います。
 遺言について考えることは、直接的には自分の死後のことを考えることなのですが、それを通じて自分や家族の将来のことを真剣に考える良い機会となると私は思います。
 ですから、遺言を消極的にとらえるのではなく、自分や家族の人生設計の道具として積極的にとらえて活用されることをお勧めします。

                                  司法書士 田 中 裕 志
                                  元気通信より


親離れ、子離れ

 大型連休も終わり、初夏を思わせる日差しがそそぐ日もみられる今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?さて、四月に入社をしたフレッシュマンの君もそろそろ会社にも慣れてきたころでしょう。初めてのお給料はどのように使いましたか?私の若い頃は初月給で、いままで育ててくれた感謝をこめて何かプレゼントをするという話も聞かれましたが、今の若い人はどうなんでしょうか?
私の事務所には、親が子供の借金を相談にくるというケースが非常に多くみられます。その時に、もちろん借金をしている本人に話を聞かなければならないため、二人もしくは三人(両親+本人)で来所いただくわけですが、肝心の本人はだんまりで親御さんの方が身を乗り出すようにして、内容を話す方が圧倒的に多い傾向です。特に母親に借金の内容をまくしたてられ、時には、事務所の相談室の中で親子喧嘩が始まりかねないなんてケースもみられます。このような場合、結局、借金を作ってしまった子供を親は見捨てることはできないという心境ですし、子供のほうも親はうるさいとは思っていても、本音をいえば親になんとかしてもらおうと思っている。そんな気がしてなりません。お互い子離れ、親離れしていないのです。もちろん、親が子供を心配するのはいくつになっても当たり前のことですが、親がいなくなっても自分の生活は経済的にも精神的に支えていける、そんな昔から当然とされていたことが、なぜか今は崩れてきている気がしてなりません。あなたのご家庭は大丈夫でしょうか?

司法書士 伊 東 孝 一
ボイス5月17日号


利息制限法って?

利息制限法って?
私は、消費者金融1社に50万円ほどの負債があり、5年程前から一度も遅れずに支払っています。金利は29%です。利息制限法という法律があると聞きましたが、どういう法律でしょうか?
利息制限法とは、お金を借りるに当たっての、利息の上限金利を定めた法律です。この法律によれば、金利の上限は元本が(①10万円未満=年20%②10万円以上100万円未満=年18%③100万円以上=年15%)になっており、この各利率を超過する利息は、その超過する部分を無効と定めています。では消費者金融等は、なぜ利息制限法を越える利息を取っているかといいますと、「みなし弁済」という規定が他の法律にあり、債務者が利息としての認識を持って任意に支払った場合は、有効と定めているからです。しかし、この規定が適用されるためには、厳格な要件があり、詳細は専門的になりすぎるので省きますが、原則はあくまでも利息制限法での計算です。そうすると、あなたの借りたお金の金利は18%ですので、5年ほど前から、29%で返済しているとすると、少なくとも元本は現在の残債50万円より大幅に減っていると考えられます。具体的な計算方法は司法書士に相談して下さい。

                                  司法書士 田 中 裕 志
                                      サンデー会津5月


きっかけ

 私どもの事務所にご相談にみられる方で圧倒的に多いのが、知り合いからの紹介というきっかけです。やはり、司法書士事務所というとなんだかお堅いイメージで、相談したいことがあってもなかなか気軽には足を向けることができないというお話を聞いております。その点、自分の知人が実際に利用をしたことがあると、事務所の評判など直接聞くことができ、その安心感から思い切って来所することができるようです。実際、「事務所に来るまではドキドキして緊張しました」という方も多いのです。その気持ちはよく分かります。誰でも、未知の所にいく場合は緊張しますよね。初めて受診する病院にいく場合なども似ているのではないのでしょうか?
 知人からの紹介の次に多いのが、タウン誌を読んだという方、ありがとうございます。その他、ホームページ、タウンページ、ラジオで聞いたことがあるetc。どんな「きっかけ」でも結構です。お気軽にご相談ください。

                                 司法書士 伊 東 孝 一
                                        クイック5月号


「破産ができない!」2008/5/7 水曜日

 先月号で、破産についてのQ&Aということでお話しさせていただきました。今回は冒頭の「破産ができない!」という題名のとおり、このことについてお話いたします。

 私どもの事務所には、借金の返済が追いつかないのでこの問題を解決したいというご相談の方が多数おいでになります。この際、借入先はどこか、残額はいくらか、借り始めはいつか、借入をした原因は何かなどいくつかお聞きするポイントがあります。この最後の借入をした原因が今回の話に大いに関わり合いがあるのです。「破産」に抵抗があるという方のほうが前回の話のとおり誤解をされている部分があることなどから、多い傾向に思われますが、では逆に借金が払えなくなったら簡単に破産できるのか?そうお考えの方も中にはいるかもしれません。結論から言えば、全ての方が破産できるとは限りません。なぜ借金をしたか?この原因が大いに問われます。破産の手続きは、まず裁判所に破産の申立書及び必要な書類を揃えて行います。この書類を裁判所が精査した上で、破産が決定します。しかし、手続きはここで終わりではないのです。破産が決定しただけでは、借金を払わなくてよいということにはなりません。その後、免責といって文字通り責任を免除されるという決定が下されて始めて、借金の支払をしなくてよいということになるのです。ですから、免責の不許可理由として、パチンコなどギャンブルのための借入である、また限度を超えたショッピングのため、贅沢品の購入などが挙げられます。借金を整理をする場合、破産は最終手段として考えたほうがよいでしょう。まず、如何にして支払ができるようにするか、そのことからスタートをした方が前向きな解決ができるように思えます。

司法書士伊 東 孝 一

4月19日号ボイスより


登記とは?

 不動産や法人など『権利』に関すること、不動産の『表示』などを法務局の登記簿に記載することです。

 その中で、不動産の『表示』と『権利』ですが、『表示登記』とは、原則的には、土地の場合は、所在・地番・地目など。建物の場合は、所在・家屋番号・構造・床面積などが登記され、登記簿の【表題部】に記載されます。表題部には所有者の住所や名前も載りますが、簡単に言えば、ここに土地や建物がある。ということを表す登記です。『権利登記』とは、所有者に関する事項や土地・建物を担保にお金を借りる際の抵当権など、権利を主張できる登記です。登記簿の【権利部】に記載されます。

 このように、不動産が登記されていると思っていても、表示登記のみの場合があります。 トラブルをさけるためにも権利の登記をお奨めします。

                   司法書士 田 中 裕 志

                            サンデーあいづ 4月27日号


「金利の計算をしてみよう!」

 これから家を新築しようと考えた時、現金で購入できる方は限られた方とすれば、大体の方はどこか銀行で住宅ローンを組もうと算段すると思います。その時に気になるのは、いったい金利何%で借入ができるかということではないでしょうか?住宅ローンとなれば大きな借入金が考えられます。例えば、3,000万円を借りたとして、金利が年3%だとすれば単純に計算して年90万円は利息を取られることになります。0.5%低い金利だとすれば、75万円の利息になり、わずかの差が大きな差を生むことになるのです。そのため、借入先の選定は慎重にならざる追えません。しかし、ほんの軽い気持ちで数万円を借りようとした場合、案外、金利はよくチェックせずに借入がしやすいところから借入をしてしまう、そんな方が大勢いらっしゃいます。借入がしやすいところ、つまり消費者金融が考えられます。借入をする前に金利の計算をしてみましょう。今ほど、多重債務のことが世間で取り上げられなかった頃、消費者金融の金利は平均で30%近くのところがほとんどでした。現在、一年定期を銀行に組んだ場合、何%の金利がつくかご存知ですか?約0.2?0.3%というところでしょうか。100万を預けて一年の利息が2,000円から3,000円ということです。それに比べて金利29.2%で借入をしたとしたら逆に一年に29万円の利息をとられるのです。生活が苦しいからという状況で借入をするのは理解できなくもありませんが、それだけ高い利息を支払わなければならない現実も考えていただきたいと思うのです。その高い金利のため長い年月、支払を続けても利息の部分が多いため、元本が減ることはほとんどありません。借入をする前に金利の計算をしてみましょう。安易な借入をする気持ちに押さえが利く効果があるかもしれません。

司法書士 伊 東 孝 一

クイック4月18日号


会社の世代交代

質問

 私は、自分が会社を興して25年になりますが、息子に引き継がせようと考えています。注意すべきポイントを教えてください。

回答

 事業をしている方であれば、どなたも会社の世代交代(事業承継)については考えていらっしゃることだと思います。これは事業者によって避けて通れない問題です。なぜならば、事業(会社)は半永久的に続く存在であるのに、それを運営する生身の人間は有限の存在であるからです。そこでいかに次の世代にスムーズに事業を引き継がせるかが事業の継続にとって重要なポイントとなります。特に中小企業の場合には、大企業と比べると必ずしも人材が豊富ではないことが多いでしょうから、なおさらその重要性は高くなるでしょう。

 事業承継にとって重要なことは、長期の計画を立てることだと思います。息子さんに会社の経営を任せたいと思っても、何の準備もせずに明日から交代するわけにはいかないでしょう。各方面の準備をしてスムーズに世代交代を行うのが良いと思います。10年ぐらいの時間がとれれば理想的でしょう。

 事業承継の計画の内容としてどのような項目があるでしょうか。息子さんを後継者にする場合のような親族間の事業承継の場合には大きく分けて次の3つの項目について計画を立てると良いでしょう。まずは、関係者の理解を得ることです。事業は、経営者を中心に協力して行わなければ長期的な継続は困難となります。親族、従業員、取引会社、取引銀行など関係者の理解が重要となります。次に、後継者である息子さんの資質向上のための教育が必要になるでしょう。経営者として会社を引っ張っていくために、知識や経験を積まなければなりません。会社が小さいほどトップの資質は重要となります。最後に、事業用財産(株式や不動産など)の分配です。会社の株式はできるだけ後継者に集中させた方が経営はしやすくなります。会社で利用する土地建物についても同様でしょう。ただし、後継者でない子供さんたちへの配慮も考えなければなりません。生前贈与や遺言、種類株式の制度などを利用して、長期的に準備したほうが良いでしょう。

                   司法書士 田中裕志

                    会津嶺より

    


遺言について(1)2008/4/2 水曜日

(遺言はあなたの人生設計の大きな味方になるかもしれません)

 私は多くの皆さんに遺言について知ってほしいと考えています。それは私が相続登記などの日常の仕事を通じて、遺言の必要性を感じることが多いからです。近年はだいぶ遺言の認知度が高くなってきました。しかし、「うちは財産が少ないから関係ないのではないか」という声を時々耳にしますが、そうではありません。財産が少なくても、遺言を検討したほうが良いケースも見られます。正しい知識をもとに、遺言を人生設計の手段として位置づけてほしいのです。遺言を検討することによって自分の人生を見つめ直すきっかけになるかもしれません。

                司法書士 田 中 裕 志

                 元気通信 3月30日号


遺言による相続

質問

 先日父親が亡くなりました。公正証書で遺言を残していましたが、土地建物の名義替えをどのように手続きすれば良いのですか。

回答

 まず、遺言の内容を確認します。不動産(土地や建物)を誰に相続させるかが書いてあると思います。仮に、あなたに相続させると書いてあれば、あなたがその名義替えの手続きをします。登記所(法務局)に、所有権移転登記の登記申請をします。登記所に聞いたり、書籍で調べたりしてご自身で申請しても良いですし、司法書士に依頼して手続きする方法もあります。当然、司法書士に依頼する場合には、手数料が別途かかります。事前に、費用を聞いておくと良いかもしれません。

 遺言がある場合には、ない場合と異なって、兄弟など他の相続人の承諾なしに登記手続きを行うことができます。遺言がない場合には「遺産分割協議書」という書類に相続人全員が実印を押して印鑑証明書を付けなければなりませんが、遺言がある場合には、その必要がないのです。それが遺言をつくる大きな利点であると思います。

 具体的な必要書類は、遺言書のほか、お父様の戸籍(除籍)謄本など、あなたが役所でとることができるものばかりです。

 いつまで登記をしなければならないという規定はありませんが、登記は「自分がこの土地・建物の所有者です」と公示するものですから、速やかに登記手続きされることをお勧めします。

 不明な点は、登記所か司法書士事務所に確認すると良いでしょう。

                   司法書士 田中裕志

                   会津嶺2月号


黙っていたら、借金も相続!

 あなたのご家族、例えばお父さんが突然お亡くなりになったとします。突然の死を目の前にしてそれだけでも受け入れられずにいる時に、お父さんの借金が発覚します。その時、あなたはどうしますか?といきなり初めてしまいましたが、今回はこの「家族の残した借金」についてお話ししたいと思います。

 葬儀が終わり、ほっとしたのもつかの間、ある日、亡くなったお父さん宛に個人名で一通の封書が届きました。娘さん、または息子さんであるあなたは開封します。そこには「督促状 平成○○年○月○日までに分割金○○円を返済のこと」と書いてありました。お父さんが生きている間は、こんな借金があるということは聞いたことがなかったため、気が動転してしまい、手紙に書いてあった電話番号に連絡を急いでとったところ相手先に即座に返済することを求められました。今までそのような金融会社と話しをしたこともないあなたは動揺してしまい、相手のいう期限までの支払を承諾してしまいます。それから一年、分割金を支払い続けてしまいました。しかし、ある日友人から相続放棄ということができるという話しを耳にします。お父さんからは、土地や建物などプラスの相続財産がなかったあたなはそれならその相続放棄をしようと、無料法律相談に相談しに行きました。しかし結論からいえばあなたはお父さんから相続した借金を支払ってしまったことにより、相続を承認したとみなされ相続放棄をすることは原則無理なのです。このように、もし家族が突然亡くなり、その方の借金が明らかになった場合、自分だけで判断せずに法律の専門家に相談すること。これを心がけておいてください。

                司法書士 田 中 裕 志

                サンデーあいづ3月21号


「家族の残した借金」

 あなたのご家族、例えばお父さんが突然お亡くなりになったとします。突然の死を目の前にしてそれだけでも受け入れられずにいる時に、お父さんの借金が発覚します。その時、あなたはどうしますか?といきなり初めてしまいましたが、今回はこの「家族の残した借金」についてお話ししたいと思います。

 葬儀が終わり、ほっとしたのもつかの間、ある日、亡くなったお父さん宛に個人名で一通の封書が届きました。娘さん、または息子さんであるあなたは開封します。そこには「督促状 平成○○年○月○日までに分割金○○円を返済のこと」と書いてありました。お父さんが生きている間は、こんな借金があるということは聞いたことがなかったため、気が動転してしまい、手紙に書いてあった電話番号に連絡を急いでとったところ相手先に即座に返済することを求められました。今までそのような金融会社と話しをしたこともないあなたは動揺してしまい、相手のいう期限までの支払を承諾してしまいます。それから一年、分割金を支払い続けてしまいました。しかし、ある日友人から相続放棄ということができるという話しを耳にします。お父さんからは、土地や建物などプラスの相続財産がなかったあたなはそれならその相続放棄をしようと、無料法律相談に相談しに行きました。しかし結論からいえばあなたはお父さんから相続した借金を支払ってしまったことにより、相続を承認したとみなされ相続放棄をすることは原則無理なのです。このように、もし家族が突然亡くなり、その方の借金が明らかになった場合、自分だけで判断せずに法律の専門家に相談すること。これを心がけておいてください。

                司法書士 伊 東 孝 一

                   ボイス3月15日号


「新社会人に贈る」

 二月は逃げる、三月は去るという言葉があるように、スピードをあげ季節は冬から春へと移り変わりつつあります。さて、三月は卒業シーズンともいわれ、思い出のたくさん詰まった学び舎をあとにし、新たな生活へと胸を膨らませている若者も多いのではないでしょうか。

 その中でも就職をし、新社会人となる君へ次のことを申しあげたいと思います。今までは、保護者の元で文字通り経済的にも精神的にも守られた生活を送ってきた君。これからは、労働をすることによって、自ら得た収入で生活し、本当の意味での大人になっていくことになるのです。現在の社会は、パソコンや携帯電話などいわゆるIT機器が発達し、私の若い頃では考えられない量の情報が飛び交う時代となりました。便利になった反面、生活に害を及ぼす危険性をもった情報も潜んでいるのです。携帯電話を使った架空請求などもその一例です。架空請求とは、自分が使った覚えのない請求をされる請求です。覚えもないのに、つい振り込んでしまい結果、お金を騙し取られる。そんな犯罪も現代ではそう珍しいことではなくなりました。また、実際に金銭のやりとりが目の前で行われたいため、お金を使ったという感覚が希薄になり、ネット販売等で自分の収入では賄いきれないほど金額を使ってしまう等など。大なり小なり全くトラブルを経験をしたことのない人生を送る人は稀でしょうが、少し頭を働かせて考えれば、決して巻き込まれることのないトラブルは経験しないほうが幸せでしょう。自分で収入を得るということは、お金を使う自由を得ることになりますが、その反面その使い方で人生を悪い方向に導いてしまうことにもなるということを、これから社会にでる君は自覚していただきたいと思うのです。

クイック3月21日号

司法書士 伊 東 孝 一


「遺言があるかわからない」2008/3/12 水曜日

質問

 母親が亡くなりましたが、遺言を残していたかどうかわかりません。調べる方法はあるでしょうか。

回答

 まず、お母様の遺品を詳しく調べてみましょう。通常、自分で書いた遺言(自筆証書遺言)は、預金通帳や証書などの大切なものと一緒に保管しておくことが多いようです。また、貸金庫に預けてある場合もあります。取引の銀行に確認するとよいです。その他、お母様が信頼していた方(友人や親戚など)がいらっしゃれば、聞いてみるべきです。

 他方、遺言を公正証書で残している可能性もあります。この場合には、最寄りの公証役場に問い合わせれば、遺言の有無を教えてもらうことができます。誰でも教えてもらえるわけではありません。お母様が亡くなって、自分がその子供であることを示さなければなりませんので、お母様の戸籍謄本やあなたの印鑑証明書などが必要になります。必要書類については、公証役場に確認してください。遺言を残していれば、公証役場でその写しを発行してもらうことができます。その写し(公証人の方が証明をしてくれます。)で相続による名義替えの手続きを行うことができます。

 自筆証書でも公正証書でも、遺言がある場合とそうでない場合には、その後の不動産・預貯金の名義替えなどの手続きがだいぶ違ってきます。ですから、遺言の有無は非常に重要なことがらです。また、遺言は、その書いた人からのメッセージでもあります。

 仮に、遺言がなかった場合・見つからなかった場合には、相続人全員で遺産分割協議を行います。だれが、どの財産を取得するのか、お墓は誰が守るのかについて話し合って合意します。そしてそれを文書にまとめて、それに基づき

手続きをします。合意が整わない場合には、裁判所での調停という方法があります。

                  司法書士 田中裕志

                     会津嶺2月号


「遺言の検認」2008/3/5 水曜日

先月号で遺言のお話をしました。当社が作成した遺言の小冊子を希望する声も多数いただき、読者の方の遺言への関心の高さを感じました。
先日お客様の相談で、「仏壇の引き出しから、亡き夫が生前残したと思われる自筆の遺言書が見つかりました。その内容のとおり亡き夫の所有していた土地、建物を自分の名義に変えたいのですが、この遺言書を使って相続登記はできますか?」という相談を受けました。
 その遺言書は、手紙などを書く便箋に、遺言の内容(何を誰に相続させたいのか)、日付、氏名がボールペンで書かれ、押印され、封筒に入れられていました。
 これは相続登記の手続きの際、使用することが出来ます。
遺言者の意思が明確であること、記入日が何年何月何日まで記載されていること、消えない筆記用具で書かれていること、押印されていることなど、自筆の遺言書としての条件をきちんと満たしていました。
 ただし、自筆の遺言書は家庭裁判所において「遺言書の検認」という手続きをする必要があります。その手続きを経て相続登記に移ることになります。
遺言書には、いくつかの種類があります。自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言・・・もし遺言を残される場合、それぞれ条件はありますが、遺言を残す方、残される方にとって最良の方法を検討する必要があると思います。

         サンデー会津 平成20年2月10日号

               司法書士 田 中 裕 志


男性の借金

 前回、「女性の借金」についてお話させていただいたので、今回は「男性の借金」についてとりあげさせていただきました。 

 「男の借金」の理由で、女性に比べてかなりの割合で多いのが「ギャンブルによる借金」とくに「パチンコ」が目立ちます。もちろん、男性は結婚をしていれば多くが家族を養っており、リストラや病気などの理由で生活費を借入するという方もいらっしゃいますが、今回はこの「ギャンブル」という点に焦点を合わせてみたいと思います。

 「ギャンブル」といってもやはり、身近なものとしては「パチンコ」が代表的なものでしょうね。この理由は若い方から年配の方まで共通して多い「男性の借金」の理由です。私の事務所では「借金」の相談を受けた時は、必ず「借入」の理由をお聞きします。例え嘘の理由を言って、「借金の整理」を開始したとしても「取引履歴」(どのように借入をし返済をしたか)を債権者(お金を借りた相手)から取り寄せた場合、「パチンコ」で借入をしているのは私の目からみれば一目瞭然です。まず、同じ日に借入返済をしているのが多くの特徴です。しかも日にちの間隔が空くことがなく頻繁にそれは行われているようです。

自分の収入の範囲で賄え、少しの楽しみ程度に抑えておけない「パチンコ」なら止める覚悟を持つことでしょう。その覚悟を持った上での「借金整理」をお勧めします。

クイック2月15日号

司法書士 伊 東 孝 一


「破産Q&A」

 今回のお話しは「破産」についてです。みなさんも一度は耳にした言葉ではないでしょうか?よく冗談で、子供などに何かねだられた時、「そんなに次々欲しいものを買っていては、我が家は破産してしまうよ!」というような台詞を言った覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんなことで、案外身近に使う言葉だと思いますが、今回は法律的な「破産」についてお話ししたいと思います。 ご相談にいらっしゃる方で「破産」に対する誤解の多い点をあげさせていただきます。1.「破産」をしたら戸籍に何か記入されるのか?   答え そんなことはありません。戸籍に赤い字で破産と記入されるとかそのようなことは一切ありません。  2.年金が支払われなくなると聞いたが?   答え それも間違いです。年金が支払われなくなることはありません。  3.選挙権が無くなるのか?   答え 選挙権は無くなりません。  4.子供の将来、例えば進学の際に障害になることはないのか?   答え 受験等に影響することはありません。但し、学費の準備という点は別問題になります。  5.借入ができなくなるのか?   答え これは、「自己破産」をした場合、原則数年間は借入をすることは難しいでしょう。なぜか?「自己破産」をし「免責」といういわゆる借金を支払わないでよいという決定が下されると原則として7年間はもう一度「免責」を受けることが難しいという点があげられます。また、貸す側からみた信用度も落ちていることは間違いないため、借入をすることは困難です。以上、ご相談にいらっしゃる方によく聞かれる点をあげてみました。

                                        ボイス2月号

                                司法書士 伊 東 孝 一